1. 9.7インチiPad Proとは?
9.7インチiPad Proは、2016年に発売されたiPadで昨年の初代12.9インチiPad Proを通常サイズの9.7インチにして、カメラ、ディスプレイをより進化させたiPadだ。世代的にはiPhone 6sと同じ世代のSoCを積んでいる。

スペック表とか
- Soc: Apple A9X(2コアCPU/PowerVE世代の12コアGPU/2GBメモリ)
- ディスプレイ: 9.7インチRetinaディスプレイ
- 解像度: 2,048×1,536(264ppi)
- 色域: 広色域(P3対応)
- フルラミネーション技術を採用
- リフレッシュレート: 60Hz
- ストレージ: 32GB,128GB,256GB(レビューするのは128GB)
- サイズ: 240×169.5×6.1mm
- 重量:
- WiFiモデル: 437g
- Wi-Fi + Cellulerモデル: 444g
- カメラ: 12MPの広角カメラ+フラッシュライト
- ポート類:
- 充電/データ通信: Lightning(PD非対応、USB2.0)
- アクセサリ用: SmartConecter
- 対応アクセサリ:
- ApplePencil(初代)
- Smart Keyboard
筆者が使用しているiPadの仕様は?

- ストレージ
- 128GB
- コネクティビティ
- WiF-Fiモデル
- カラー
- スペースグレイ
2年前の夏に、じゃんぱらでCランク品を27,000円ほどで購入した。この時、iPad mini4からの乗り換えだったため、画面サイズの大きさとスピーカーの温室には驚いた(それだけ昔のminiはスピーカーの性能が低かった)
2. 購入した経緯
タイトルにある通り、筆者はこの9.7インiPad Proを2022年の7月末に中古で購入した。当時は、学校の勉強+危険物取扱(乙4)の資格勉強のために、Apple Pencilが使えてノート用とし最低限使えるiPadが必要だったからだ。資格試験には落ちた。そう、必要に駆られて一時的にこの9.7インチiPad Proを購入したが、2年経過してもまだまだ使っている。今回はその理由をお伝えしたい。
3. いいところ
ApplePencilが使える
これがiPadの一番のメリット。スタイラスペンの革命を起こし、10年近くリードしていたと言っても過言ではない。(過信)

日々のメモやノートから、プロのイラストレーターまで幅広い用途で使われるまさに文房具だ。実際使ってみると分かる。書く位置がズレたり、ジッター(ゆっくり斜めに線を引くと波打つ現象)が殆どなく、追順性能もピカイチだ。筆者自身も、毎日何時間も使う欠かせないもになっている。
Retinaディスプレイの凄さ
Retinaディスプレイの破壊力は相変わらず。

経年劣化で、画面端が変色してきているがRetinaの美しさは健在だ。ドットがほぼ見えないし、色の表現も性格だ。そのほかにも、周囲の環境に応じてホワイトバランスを調整するTrueToneももちろん搭載している。そのほかにも、ApplePencilを使う上で一番重要なフルラミネーションを搭載している。分かりやすくいうと、画面が奥まって見えない設計になっている。つまり、ペン先と描写される位置がずれない。あると無いとでは大違い()

フレームレートについては、Pro何のProMotionは非対応で60Hzだ。これに関しては、最新のProとは大きく違うところだ。
Kindleが読みやすい

iPadをあまり活用できていないと感じるなら、Kindleで本を読むことをおすすめする。技術書でも、小説でも、漫画でもなんでもいい。とにかく、iPadで何か本を読んで見て欲しい。Retinaは驚くほど綺麗だし、横向きにすると漫画を見開きで読むことができり迫力もスマホとは大違い。
想像力を形にできる
これは本当にiPadでしか出来ないこと。iPhoneやMacでは手書きが出来ないい。アイディアはキーボードを叩くのではなく、字を直接書いて生み出されるものだ。その点、ApplePencilにAppStoreにある無数のアプリを使用することで思考をアウトプットできる。筆者は、Goodnotesの横長テンプレートをよく使用している。
ブラウジングが捗りすぎる
これも、iPadの大きな特徴の一つだ。ブラウジングが本当に捗る。表示できる行数が多いだけでなく、レイアウトもスマホ用ではなくPC版に近いレイアウトで見ることができる(もちろん、サイト側がレスポンシブ対応である必要はあるが、、、)

PDF、ノートが読みやすい・描きやすい
これもkindle等の電子書籍と同じで、本当のPDFも読みやすいしノートも描きやすい。iPhone、Macでは逆立ちしても出来ない。なぜ、iPadはこんなに読みやすいし描きやすいのか?それは画面の比率にある。一般的なノートPCやタブレットは画面の比率が16:9になっている。一般的なテレビも同じで最も一般的だ。反対に、iPadの画面比は4:3と数字から見ても随分と違う。因みにこれは、Appleの創業者の1人であるスティーブ・ジョブがこだわった所と言われている。一般的にこの4:3は紙と同じで、人間が美しいと感じる黄金比同じだ。すると、iPadのディスプレイと紙は同じ比になるので、ディスプレイいっぱいにPDFやノートを表示できる。しかも、Goodnotesなどのテキストを取り込めば書き込みも自由にできる。

iPadに最適化されたアプリがある
もとも、iPadはiPhoneと同じiOSを搭載して、これまでiOS向けに作られたアプリを使用できるメリットがあった。そこから、Airが登場しProが登場する中でiPad向けに設計・最適化されたアプリが数多くAppStoreに並んだ。

9.7インチの絶妙なサイズ
9.7インチのiPadは現在販売されていない。しかし、このサイズは本当に素晴らしいサイズなんだ。コンテンツの消費も快適、何かアウトプットするののも快適なサイズだ。
特に優れいているのがシングルタスクにぴったりなサイズだ。コンテンツに集中したい時、何か思考をまとめたい時は1つのアプリしか基本使わない。特に思考をまとめるときは、Goodnotes5だけ開いてひたすらApplePencilで思考をまとめる。iPadはまさに、自分自身に寄り添うデバイスなのだと再認識した。

どこにでも持っていける携帯製
これに関しては、先ほどと被る所があるかもしれない。ただ、iPadの携帯性の高さは素晴らしい。特に2024年は外に持ち出すことが多かった。基本歴には、外出する時はMacではなくiPadを持っていく。基本的に、出先で小難しいことはせずに、ブラウジングや文章作成、勉強のなど中心に行う。たったの470gで、本も読めるし、スキャンした紙類をいつでも閲覧できる。

iPadOSが最高
Macライクに使いたい人にはデメリットたが、筆者はメリットに感じている。iPadは元々、MacとiPhoneの間に位置するデバイスとして発表された。あのMacWrod Expoは有名なのでぜひ見て欲しい。話はそれたが、iPadOSの最大のメリットはiPhoneでできることを拡張し、Macでできることを縮小したものだ。これだと抽象的すぎるからもう少し具体化する。
- iPhoneでできることを拡張→ブラウジング、動画視聴、SNS、ちょっとたメモ、勉強、ゲーム等
- Macでできることを縮小→画像編集、動画編集、音楽制作、CAD、その他Adobe系のツールとか
ここで、iPhoneでできることを拡張したのは想像しやすいけど、Macでできることを縮小したのはデメリットだと思うかもしれない。でも、実はそうじゃないんだ。iPadは手軽さが段違いだ。
例えば、ApplePencilを使った画像編集アプリや動画編集アプリ、音楽制作アプリなんかは、タッチパネルというを直感的なインタフェースに最適化されている。実際、僕もiPadで写真編集をすることがあるけど、かなり便利で使いやすい。
他にも、office365とかでMacで作ったものを見せる時も、iPadだけで済むなら荷物がすごく軽くなる。CADも同じで、誰かに見せながら説明する時は、Macだと不便だし、iPhoneだと画面が小さすぎる。その点、iPadは他のどのApple製品よりも優れている。
4スピーカーはとにく音がいい
iPad Proは全シリーズに4つのスピーカーを搭載している。このスピーカーの音質は本当に素晴らしい。どの方向でiPadを持っても音の偏りがないし、低音から高音まで癖がないのも特徴の一つだ。ただ、数万円もするガチなスピーカーには敵わないだろう。
Apple製品同士の連携機能
9.7インチiPad ProはiPadOSが16止まりだが、基本的な連携性能は問題なく使える。iCloudの同期や、SafariのiCloudタブ、HandOff、ユニバーサルクリップボード、ユニバーサルコントロールなどだ。特に、Macの横に置いて使う際にこれらの機能が役に立つ。ただ、僕の環境では無線でサビディスプレイにできるSidecarがなぜか使用できない。
社外製のアクセサリーもまだある
旧型のiPadのダメなところは、新型に比べるとアクセサリーが少ない所だ。ただ、amazonなどでケースやフィルムは一応まだ販売されているため、アクセサリーの入手に関してはそこまで困らない。JEDirectのケースを使用しているが、品質が微妙なのでオススメしない。

3. ダメな所
最新OS非対応
iPadOS16まで対応で、今現在はセキュリティアップデートのみ対応だから最新のiPadOS18は使えない。新しい機能に対応できないだけじゃないくて、サードパーティアプリも徐々にiPadOS16に対応しないものが増えてきたのはかなりのデメリットだ(Word、Excel、PowerPoint、iWork等すでに非対応)
全体的にスペック不足
当たり前と言えば当たり前だけどスペックが足りない。GeelkBench5のスコアは今となっては感がられないくらい低い値だ。

Goodnotes+Notion+Spotify+BeFocusedを同時に使うと、メモリ不足で必ず途中で落ちるし動きが重たい。ただ、それでもシングルタスクならかろうじて動く。ただ、NotionとかGoodnotes6とかの最新のアプリはかなり厳しいので現役で使うのはやめたほうがいいレベル。Youtubeですら重たいと感じるほどだ。それでもほんの7年前は高性能な部類に入っていたことを考えると、SoCの進化する速度は凄まじい。

バッテリー持ちがかなり悪い
一番不満なところはバッテリー持ちの悪さ。ノート用として使うことがメインだからか、ぶっ通しで3時間ほど使うとバッテリーが20-30%ほどしか残らない。一日に2回充電することも珍しくないレベルだからかなり不便なところ。最近は特に酷く、すぐにバッテリーが無くなってしまう。あと、スリープ中にバッテリーがからになる事もある。

充電速度も激遅
バッテリーが減るのは仕方ないとして、充電速度が遅いは致命的すぎる。というのも、このiPadは6000mAh近くのバッテリーを搭載しているが、充電速度は実測12Wまでしか上がらないからだ。だから、「今から外出するのにバッテリーがない」となるとどうにもならない。ちなみに、その時は低電力モードにして画面の輝度をギリギリまで落としてなんとか家まで持った。
TouchIDの精度はだいぶ悪い
旧型のSoCを搭載しているiPad・iPhoneは総じてTouchIDの精度がイマイチ。iPad mini4でも同様だが、遅いだけじゃなくて反応しないし弾かれるしで、結局パスコードをポチポチすることがかなり多い。これがきっかけでTouch IDアンチになりました()
Sidecarが使用不可
これはよく分からないが、なぜが筆者の環境だとSidecarが一歳使えない。Appleの公式サイトやコミュニティ、海外のコミュニティまで情報を漁ったが原因は掴めず…
一応、公式では対応しているこちになっているので、Sidecar目的で中古を狙っているなら大人しくモバイルモニタを買いましょう。その方が安いし、確実だ。というか、多くの人が気になるのはこの部分ではないだろうか?いや、そうに違いない(倒置法)
追記:iPad Air(M2)は何の問題もなく使用できた。しかも、これまではSidecarを使うたびにネットワークが切断されていたがそのようなことは一切なく、快適にワイヤレスディスプレイとして使用することができる。
Lightning端子
Lightning端子は本当に使いずらい。Lightning端子の抜き差しのしやすやコンパクトさはいいのだが、何故かUSB3.0に対応していない。いや、正確にはLightningケーブル自体は対応しているのだが9.7インチiPad Proは2.0までしか対応せず。だから、外付けHDDを使ってブログ用の写真をさっと移行できなかったりとかなり不便だ。
4. 僕のiPadの使用例
ここまで読んでいただいた方の何は、「iPadって使いこなせさそう」という感想を持っているかもしれない。じゃあ、ついでに筆者の使用例でも載せようかと言った所だ。
ノート・メモを取る
- 使用アプリ
- Goodnotes5
- Notion
- Apple純正メモ
- Adobe Scan
日々のノートやメモは、基本的に手書きの場合は全てiPadで撮っている。紙のメモもスキャンしてすぐに破棄するようにしている。Adobeスキャンは基本的には無料プランで使えるのでおすすめだ
タスク管理
- 使用アプリ
- Notion
- Notion Calendar(閲覧用)
- Goodnotes5
流れとしは、Goodnotesでメモした内容からNotionへ記入しNotionCalenderで表示するといった流れだ。これなら、Googleカレンダーやタスクを一まとめにできるから混乱しないし便利だ。
ブラウジング
- 使用アプリ
- Safari
ChromeはUIがイマイチでし、iPadOS版は拡張機能にも非対応だから大人しく純正ブラウザを使用している。iCloudを通した連携でもできるから便利。
Macのサブディスプレイ
Sidecarの有線なら使えるめ、有線接続で使用している。有線だと、Macのバッテリー消費が多いしコードも邪魔だからおすすめはしない。でも、わざわざモバイルモニターを買うほどではないから有線のSidecarで代用している。これもまた、別の記事で詳しく紹介する予定だ。
5. さいごに
9.7インチ iPad Proについて一通りレビューを書いたが、これから中古で手頃なiPadが欲しい方はできる限り新しい世代のiPadをお勧めする。でも、旧型にしかない良さを伝えたいという思いからこのレビュー記事を書くことにした。僕自身、来年あたりにはM2 11インチiPad Airに乗り換える予定だが、その時までこの9.7インチiPad Proは毎日使用する欠かせないデバイスの一つだ。
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